プレゼントキャンペーンでツールを使わずに抽選する方法。エクセルで公平公正な抽選をしよう!

目次

プレゼント企画の抽選は公平公正でなくてはならない

プレゼントキャンペーンは、多くの参加者の期待が集まるイベントです。

公平公正な抽選方法は、企画の信頼性を高め次の企画への参加にも繋がるので、今回のエクセル抽選に限らず、どういった方法で抽選を行ったのか?

また、抽選結果を公表したりすることで誠実さをアピールしていくことも大切になります。

誰にとっても公平で公正な抽選をするには

公平公正な抽選を実現するためには、先入観や偏見を排除した無作為な方法を選ぶ必要があります。

つまり、フォロワーの人数やコメント内容で当選者を決めてはいけない、ということです。

応募者の中から規定の人数をランダムに選出するのがポイントになります。

なお、フォロワー数の多さやコメント内容で当選者を決めるキャンペーンは「抽選」ではなく「コンテスト」に該当します。

これはプレゼントキャンペーン参加者を裏切る行為になりますので、絶対に止めて下さいね。

プレゼントキャンペーンをエクセルで抽選する方法

エクセルは単なる表計算ツールではなく、ランダムな数値を割り当てる関数や、ランダムに上位〇までを抽出する関数も備わっています。

この記事では、エクセルのランダム関数を使って、当選者を公平公正に選ぶ方法を紹介していきます。

エクセル抽選の手順① 応募者の一覧をつくる

まず最初のステップは、全ての応募者の一覧をエクセル上に作成することです。

名前やID、その他の必要な情報を一つのテーブルにまとめていきます。

応募方法によってはこのエクセルに転記していく作業がもっとも大変ですが、抜け漏れや間違いがあると大事ですので、正確に入力していきましょう。

なお、この一覧はエクセルで抽選を行う際の元データとなりますので、抽選自体は別タブで行うことをおすすめします。

エクセル抽選の手順② 応募者一覧にランダムな値を割り当てる

使用する関数:

=RAND()
対応バージョン office365 2019 2016 2013 2010

このRAND関数を使うと重複しないランダムな番号を割り振ることが出来ます。

応募順で優劣がつかないように、まずはRAND関数でランダムな値を割り当てましょう。

この関数で行っていることを実際の抽選に置き換えると、応募者が番号の書かれた券を箱の中から1枚ずつ取っているようなイメージです。

注意点があり、RAND関数はセルのクリックなどで値が変わってしまうため、すべての応募者に値を割り当てたあとは、値貼り付けで変更されないようにしておきましょう。

エクセル抽選の手順③ 当選人数に応じて抽選

使用する関数:

=RANK.EQ()
対応バージョン office365 2019 2016 2013 2010

RANK.EQ(ランクイコール)関数は指定した範囲内の値をもとに順位を表示する関数です。

この関数を使って当選人数=上位〇名とすることで、抽選・落選を判別します。

当選や落選はIF文を組み合わせることで実現できます。

各応募者に割り当てられた値はランダムな値となっており、その値を元に選出しているので無作為に抽出することが出来ました。

エクセル抽選用SAMPLEテンプレート

エクセルで公平公正に抽選する方法について解説しましたが、実際に見て頂いたほうがわかりやすいと思いますので、エクセルのサンプルテンプレートを用意しました。

応募者数100人、当選人数は最大20人まで設定できます。

マクロなどは使っておらず、手順と動作がわかりやすいよう関数も1列ごとに記載してありますので、解説を見ながらご自身の環境に数式を直して使って頂けると幸いです。

エクセル抽選用テンプレート 関数と計算式の解説

ここでは配布用のエクセル抽選用テンプレートをもとに、関数の具体的な数式とやっている内容について解説していきます。

セルや計算式は配布用のエクセル抽選用テンプレートをベースに解説していますので、ダウンロードしてシートを開いた上でご確認ください。

抽選用シートの説明

E3セル 入力欄

実施しているプレゼントキャンペーンの当選人数を入力してください。

A列

応募者の人数をカウントするために番号を振っています。応募者名をニックネームなどにした場合は、名前が被る場合もありますので「〇〇番の〇〇さん」と認識できるようにするためです。

B列 入力欄

応募者名を応募順に順番に入力してください。抜け漏れに注意して正確に入力しましょう。

C列

RAND関数でランダムな値を割り当てています。

D列 入力欄

RAND関数の値を確定させるため、C列の値を「値貼り付け」するための列です。

E列

RANK.EQ関数でD列に貼り付けられた値をもとに順位をつけています。

F列

IF文を用いてE列の順位がE3セルで指定した数字以下の場合は「★当選」大きい場合は「落選」と表示させています。

C列、E列、F列の計算式には、応募者の入力数に応じて計算するようにIF文を組み合わせています。

I列、J列は見やすいようにVLOOKUPで当選者を表示させていますが、この部分は抽選とは関係ないため説明は割愛しますのでご了承ください。

C列 RAND関数の解説

C6セルの計算式

=IF(B6=””,””,RAND())

IF文とRAND関数を組み合わせた計算式です。

IF文の意味は、B6セル(応募者名)が空欄のときは空欄のまま、名前が書いてあるときはRAND関数で値を表示させる、という意味です。

C6セルに =RAND() と記載するだけで、重複しないランダムな値が表示されますが、必ずしも100人の応募者名が入力されるわけではないので、このような処理をしています。

C列には、この数式がコピーされてあります。

E列 RANK.EQ関数の解説

E6セルの計算式

=IF(D6=””,””,RANK.EQ(D6,$D:$D))

IF文とRAND関数を組み合わせた計算式で、空白処理をしない場合は =RANK.EQ(D6,$D:$D) となります。

E6セルのRANK.EQ関数では、D列に値貼り付けされた全ての値の中で、D6の値は何番目に大きいかを表示しています。

RAND関数で表示された値は重複しない乱数のため、RANK.EQ関数の値も重複しない順位をつけることが出来ます。

この順位を抽選・落選の判別に使っていきます。

F列 IF文の解説

E6セルの計算式

=IF(D6=””,””,IF(E6<=$E$3,”★当選”,”落選”))

空欄処理のIF文と、当選・落選を判別するIF文を組み合わせた計算式です。

先ほど同様に空白処理をしない場合は =if(E6<=$E$3,”★当選”,”落選”) となり、E6セルのRANK.EQ関数で算出した順位が、当選人数で指定した数値以下なら「★当選」、大きい場合「落選」と表示するという内容になっています。

つまり、この抽選方法はランダムに割り当てられた数字の上位〇名(当選人数)を当選とする、という抽選方法ということです。

抽選方式の補足

上位〇名ではなく「ランダムな値に対してランダムな番号を当選とする」という、更に厳密な抽選も可能ですが、複数人に対応させようとすると複雑な計算式が必要になるため、あまりお勧めできません。

当選者が一人の場合であれば、RANDBETWEEN関数で指定した範囲からランダムに1つの整数を取り出すことが出来ますので、その値の人を当選とすることで実現可能です。

それならRANDBETWEEN関数を当選人数分、用意すれば良いのでは?と思われるかもしれませんが、この方法だと重複する可能性があり、公平性を欠いてしまうんです。

重複を回避する方法はありますが、当選人数が増えるたびに複雑になるため、この記事では割愛させて頂きますのでご了承ください。

エクセルで抽選する際のメリット・デメリット

エクセルを使用した抽選には、ツールを利用する場合と比べてメリットやデメリットがあります

エクセルは多くの人が使い慣れたソフトなので手軽に始めることが出来ますが、当然デメリットもあるので是非参考にしてください。

エクセル抽選のメリット

  • 費用が掛からない
  • 外部サービスに依存せずに自前で行える
  • 応募者リストを作成することになるので管理が簡単

多くの場合、外部ツールは有料なので費用が掛かります。

大してエクセルはご自身のパソコンにインストールされていることが多いので、費用をかけずに行うことが出来ます。

また、外部ツールは運営企業やプラットフォームの方針で使えなくなることもありますが、アナログ方式のため、そういった心配がないのもメリットです。

エクセル抽選のデメリット

  • 中規模キャンペーン以上に向かない
  • 透明性をアピールするのが難しい
  • 応募者リストの作成がかなり大変
  • 抜け漏れのリスク

応募者が500人を超えるようになると、応募者リストを作成するだけでもかなりの手間が掛かるため、通常業務への支障をきたすようになります。

同時に、リスト作成はコピペであっても手動で行うため、抜け漏れのリスクが常に付きまといます。

また、透明性をアピールするには、応募者自身が応募を確認できたり、抽選結果を公表することが重要ですが、エクセルをそのまま公開するわけにはいかないので、別の方法でこれらを実現しなければいけません。

10人、20人規模のプレゼントキャンペーンであればエクセル抽選でも問題ありませんが、数百人以上の応募を見込んでいる場合はツールを活用したほうが良いかもしれませんね。

まとめ

SNSを用いたキャンペーンやプレゼント企画は、多くの企業や個人が利用する宣伝手法となっています。

その際の抽選方法として、エクセルでも抽選が出来る、ということを知っておくことはとても良いですよ。

ただし、その分時間とリスクが掛かることも忘れてはいけません。

どのような抽選方法だとしても、参加者が納得できる内容でないといけませんし、アカウントへの信頼を高めるものでないと逆効果ですので、その点も踏まえてプレゼントキャンペーンを行うようにしてくださいね。

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